忠良先生の思い出

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昨日の続きをちょっと、忠良先生の人生の3かけについて。


まず、


  汗かけ!    これは、そのまま努力せよ。苦労せよ。ということ。


 ◆恥じかけ! これは、なかなか逆説的で含蓄のある解釈を要するが、詰まるところ、何事     を成すにも、勇気を持てということであろうか。また、どんなに偉く有名になっても、初心を忘れるな。謙虚さを失うなとの戒めであろう。


 手紙かけ!   とは、人とのコミュニケーションを大切にせよ。との事であったと思う。 忠良先生は、大変、筆まめな方であった。というのは、一介の造形大の卒業生に過ぎなかった若輩の僕などにも、年賀を差し上げると、必ず、近作の自作を印刷したカードに必ず直筆のサインを入れた年賀を返信してくださったことからも良く分かる。また、1991のNYでの本格的個展開催の時にも、不安だろうからとNY在住の美術家・下田治さんをご紹介頂いたときも、必ず先方に手紙を書いて万全を期してくださった。後日、今は亡き下田さんより、僕を紹介する丁重な手紙を忠良先生より頂き、先生の「教え子を思う心に感動した」との言葉が、今も忘れられない。


これらの事実をとっても、先生の人格の高さは一目瞭然であったし、今思うと、ほんとうに恐縮の限りであるのだが、。つまり、かけとは、先生の後輩・教え子への単なる激励の言葉などではなく、自らの人生哲学そのものなのであったのだ。



posted by 雪山童子 at 13:31Comment(0)日記

彫刻の師、「佐藤忠良先生を偲ぶ会」に参加

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昨日、「佐藤忠良さんを偲ぶ会」(グランドプリンスホテル新高輪)に出席した。関係者600人が、参集し、生前の佐藤先生を懐かしく思い起こしながら、有意義な2時間を過ごすことができた。どこか同窓会的なところもあったが、会場では、造形大関係の多くの先輩、クラスメイト、後輩たちと再会し、近況を報告しあい旧交を暖め合う場ともなったのである。 会の進行は、元NHKアナウンサー山根基代さんで、彼女は、美術関係者ではないが、佐藤先生を人生の師と公言するほど、取材などを通してその人格に魅了されていたようだ。また、私たちの教授であった、五十嵐芳三先生の師にまつわる貴重な思い出話も山本鼎、羽仁もと子、自由学園教師時代のこと等々、今回初めて聞くことであったので、実に興味深いものであった。残念だったのは、スピーチの時間が短くて、十分に思い出を語ってもらえなかったことである。機会があれば、この辺の忠良さんと社会教育的な活動について聞きたいものである。また、山本鼎については、「農」というキーワードで私のコンセプトともシンクロするので、今後も考察を深めたい一人である。


いずれにしても、忠良先生は、彫刻家としても人間としても、最高の教師の一人であった。1991年のNYでの私の初個展の報告の際、家内とアトリエを訪問させていただいたときの言葉が忘れられない。


「僕は、今、若い連中に会うと、いつもこう言っているんだ。-人生は、3カケだよ。汗かけ!恥じかけ!手紙かけ!-とね。つまり、、、。これが、人生に勝利する秘訣だってね。」


合掌。

posted by 雪山童子 at 12:38Comment(0)日記

「農」について

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今、東北には、世界の熱い視線が注がれている。それは、この地域の今後の在り様が様々な意味で、これからの日本、世界の動向を決定していくような深いメッセージが含まれていると誰もが認めるからであろう。私たち日本人は、このことを深く心にと留め置きたいものだ。


一 昨日も、東北にまつわることを記した訳だが、本日も、関連の呟きを記して置きたい。また、私のコンセプトについての思いや、考察もボチボチと、、、。


 去る7月29日(金)花巻の新戸部記念館を訪れた。周知のように新渡戸稲造博士の実家があったところにこの記念館はある。ここには、新渡戸家の出自が、どのようなものであったか、その一家の歴史を詳細に調査したさまざまな資料が展示されている。


新渡戸は、彼の代表的著書の一つである農業本論(1898)の中でこういっている。


「農と工は、けだし双生児なるべし。共に長育し共に衰死す。」


これは、われわれの文明のあり方を端的に洞察した卓見であると思う。そして、今の日本をこれに照らし合わせてみれば、いかに危機的であるか、終末的であるかが、判然とするのである。産業の空洞化、農の衰退は、叫ばれて久しいが、この新世紀の始めに天災による決定的破壊と、原発放射能漏れという未完成な科学の暴走によって、大地は汚染され、決定的に国土は、壊され、死に瀕している。


 とにかく、色いろ叫びたいことは、多々あるが、今は、ただこう言いたい。


 目覚めよ!日本。

posted by 雪山童子 at 00:00Comment(0)日記